そういえば「沈まぬ太陽」観にいってたんだった
twitterの毎日新聞コッコちゃんから知りました→日本航空:会社更生法適用、きょう午後に申請
そういえば昨年秋に公開されていた「沈まぬ太陽」、観にいってたのにレビュー書いてなかったな。
この映画はおなじみ山崎豊子さん原作の、日航内部のドロドロを描いた話です。
主演は渡辺謙さん。
山崎豊子さんの本はまだ全然未読なのですが、原作のドラマ「白い巨塔」「大地の子」「華麗なる一族」そして今放映中の「不毛地帯」・・・・と、私の中ではハズレなし!
また、主演の渡辺謙さんはもうおなじみ。「ラスト・サムライ」「明日の記憶」そして・・・「硫黄島からの手紙」とこれまたどの作品でも貫禄の演技。特に「硫黄島からの手紙」の栗林中将は・・・日本軍にはこんなステキな男の中の男のような方がいたのか!と思わざるを得ませんでした(二宮くんばかりを見ていたわけじゃないのよ一応私も・爆)
要は、これまたハズレなし!
共演にも三浦友和さんに松雪泰子さん、香川照之さんに鈴木京香さん・・・そして山崎豊子さんドラマにはおなじみの方が数名・・・。
これでハズレなんてありえない!と思って観にいきました。
が・・・
率直な感想。
「いい映画だった?」と聞かれれば「いい映画」と答えると思います。
謙さんも三浦さんも好演で、きっと今年の「日本アカデミー賞」でもいい線いくと思います(特に助演男優。主演男優は鶴瓶という強敵がいるので微妙)。
が・・・作品としてはムリヤリつめこみ感を感じました。
始まりは日航ジャンボの事故。この事故は私の中でもはっきり記憶に残っている事故だったことや、クローズアップされた犠牲者の方々が自分と環境の似たような方だっただけに胸が痛く、涙なしには見れませんでした。
そしてその後、組合活動の全盛期に組合委員長だった恩地氏(演・渡辺謙)の処遇がどうなるかを中心に「なぜこんな事故が起こったのか?」「この事故の背景にある会社の体質は?」という話に展開していきました。
後半は、「幹部たちええかげんにせぇよ」みたいなエピソードがぼろぼろ。
今日ついに会社更生法適用とのことですが、この映画を見ると「なんでこうなったのか」納得します。
だいたい外国為替の先買いなんてありえへんでしょ。価値の変わるものの先買いなんて。。。一般庶民でもわかることを会社がやっていたとは・・・。
最後は「白い巨塔」のごとくあの方がギャフンと言わせてくださったのでちょっとだけスッとしました(このへんは何のことか映画でご確認を♪)
エピソードてんこ盛り。それだけに少しついていけない部分もあり・・・でした。
たぶん、製作側からしても、どれかを思い切って切るということもできず、あれもこれもと盛り込んだ結果だったんでしょう。3時間半の作品に凝縮することはかなり困難だったんだろうな~と気の毒に思ったりして。
映画を見た後、夫と感想を話し合ったのですが
「この映画、じっくりやるなら6時間はかるく必要だな」という結論に。
原作は文庫本で5冊分。
アフリカ篇(1・2)、御巣鷹山篇(3)、会長室篇(4・5)という構成。
3時間ものを2本でやったほうがよかったかも。。。と思いました。
夫が義姉さんより原作を借りてきて今、御巣鷹山篇を読んでるそうです(なかなか進まないようですが・・・今水槽で忙しいし・・・)。
私も原作に興味はあるのですが、御巣鷹山の事故に関する描写が、たぶん現実にそうだったのだろうとは思いますが・・・犠牲者の方々のことを考えると胸が苦しくなってしまいそうで、怖くて読めません。
沈まぬ太陽〈1〉アフリカ篇(上) (新潮文庫) | ||||
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最後に、御巣鷹山の事故で亡くなられた方々のご冥福をお祈りします。